技
技の掟

モノづくりで有名な東海地区には、伝統技術から最新技術まで多くの技が存在します。そういった技の誕生秘話・歴史など盛りだくさんで紹介し、東海地区の背景をモノづくりの観点から浮き彫りにしていきます。


カイゼンについて

TOTEC

ゴールデンウィークいかがお過ごしですか?
水越です。

先日、トヨタ自動車が今年1~3月の世界全体の累計販売台数は、ダイハツ工業と日野自動車を含めたグループ全体で、
前年同期比9・2%増の234万8000台と過去最高を更新し、GMの226万台を抜いたとの報道があった。



今回は四半期で初の世界一となったが、計画通りに進めば今年度に年間で首位を獲得する事が確実視されている。


愛知県生まれの私としては地元の企業であり、現在乗っている車もトヨタ車である。


そして社会人になってからはトヨタ系の企業と多くお付き合いをしてきた事もあり、非常に馴染み深い企業が世界トップとなるのは感慨深いものがある。


トヨタ自動車と聞いて思いつくのが「トヨタ生産方式」である。


JUST IN TIME、かんばん、自働化などトヨタ生産方式に関する有名な言葉はいくつかあるが、一番有名なのは「カイゼン」ではないだろうか。

トヨタ自動車の歴史はまさにカイゼンの歴史といっても過言ではない。

こんなエピソードがある。かつて米ビックスリーの1つだった旧クライスラーの会長兼最高経営責任者(CEO)のロバート・イートンは、94年の年頭会見で、「我々は日本メーカーに負けない生産効率を実現した。もはやトヨタに学ぶものはない」と発言した。コンサルタントを雇ってトヨタ生産方式を自社工場に導入し、大幅な生産性向上を果たすことに成功したからだ。

その数ヵ月後、クライスラーの1人の幹部が「トヨタ生産方式を完全に学びとったかどうか確かめたい」と、米ケンタッキー州にあるトヨタのケンタッキー工場を訪問。朝早くから丸1日かけて念入りに視察した上で、帰る間際にこう漏らした。「今日はほんとうに疲労困憊した。クライスラーはまたトヨタに何も学んでいないことがはっきりと確認できたよ」(『トヨタはどこまで強いのか』より引用)

このエピソードを聞いても分かる通りトヨタのカイゼンは一朝一夕で出来たものではなく長い歴史の中で培われてきた物である。


また、トヨタのカイゼンに終わりはなく現在もカイゼン活動は継続して行われている。

カイゼンとは単なる手法ではなく、長い歴史の中で社員に植え付けられてきた意識や企業風土によって成り立っているのであると思う。


手法を真似ることは簡単であるが、意識までを改革するのは簡単にはいかないのではないだろうか。